女性陶芸家のアトリエ+小ギャラリー+家族3人の住戸。 陶芸アトリエとして今借りている建物が老朽化し、地震も心配。 未使用の土地が、つくばエクスプレスの駅近くにあり、 南側T字路で日当り良く、敷地面積25坪は少々狭いけれど、歩ける距離にある現在のマンションをそのままにして、 ここはアトリエ+αとして使うには充分と考えて、 建築を決断。 敷地:第1種低層住居専用地域、第一種低層住居専用地域 60%、150%(地区計画があり120%に制限されている) |
設計条件 1.1階に工房、小ギャラリー、キッチン、トイレ 2階に小家族室、3個室、バス・トイレ 2.光あふれ、フロアが重層する空間。 3.風が通り抜ける空間。 4.半地下、床下収紊などを活用し、スペースを補う。 5.三人とも本が多いので、書棚を充実させる。 (特に中世研究者である子息の個室3) 6.年をとって陶芸をやめた時のこともある程度想定。 右は最初に建築主から渡された、コンセプト・ペーパー |
第1案.配置の検討-スキップフロア案 10.07.12 前段階で検討されたスタジオ・住居2ブロック分割案は、中庭が狭くなりすぎるため没。 先ず外階段で+800レベルのアトリエ(上)に上げ、そこから1,800降りてアトリエ(下)に、1,200昇って住宅の中間階に達する、 スキップフロア案が検討され、配置はL字形に絞った。 敷地にL形をどう配置するかと階段の位置の検討。ヴァリエーション、A・B・C・D案を、提示。 |
D案 2階の2個室の窓が隣地側にしか開かないA、B案に対して、C、D案は南北に開けられ、階段が中心にあることで、廊下が少ない。 またC、D案のうち、家族室と2個室が同レベル、個室3もパティオに向いている、階段と各レベルの関係が滑らか、などの理由でD案が選択された。 |
構法の検討 10.07.22 構造設計の木内氏に相談。門型のRCは最近審査を通りにくい。本棚を構造体と兼ねさせる、鋼板構造も今更珍しくないし、 今の案でコストも考慮すると、木造を薦めるという助言。 |
階段、トイレの位置の違うE,F案提示。 10.07.24 階段を東端に寄せたE案。 F案(右図)はレベルで、スッと工房に入る案。、 西半分は道路からパティオまで同じGLレベルで連続する。 半階下がり東側のアトリエ(下)に、半階上がりアトリエ(上)に繋がる。 しかしD案のレベル構成の面白さの方がが勝っていると判断、採用されず。 この打ち合わせで、2階の家族室はなくてもいいことになり、ここを個室1に変え(本棚でゆるく仕切られた個室)、その分個室3を広くすることに。 |
桟橋案 10.08.06 08.04の打合せで、アトリエ(上)=小ギャラリーは土足で人が入りやすい空間にすることと、 ガラス、エクスパンドメタルなどの透光性の床にしたら、という建築主からの提案があって、 それではと、カットして桟橋状のスペースにして、アトリエ(下)の上に突き出ているイメージが想定された。 さらに壁際に天井高4.2mいっぱいに展示棚をつくるイメージが検討された。(上図) 家族室がなくなって空いた中2階のスペースは3人共用の書斎になった。 東西反転桟橋案 10.08.24 レイアウト上、北東パティオで、08.06案を逆転した、西からアプローチする案(下図)が、法規上も好もしいと選択された。 この時、パティオのレベルはアトリエ(下)と同じ-1,000。 この後、上記のような壁際の展示棚は、見る人から遠いのと、手に取って眺められない欠点があり、 アイデアは面白いが、難があるということで、廃案となる。 |
パティオ-1000案、+800案 10.08.27 立面のスケッチを検討するうち、今の案だと、ファサードのデザインが、 どうしても小手先の形態操作に陥ってしまうことに悩む。北側の立面の方が、内部の機能を自然に表現している。 そこで南北を逆転した平面で、パティオのレベルの違う2案を作ってみる。 ―2案とも個室3=南道路側 パティオ-1000案(左図): *1000のパティオまで階段で降りて、アトリエ(下)にアプローチ。 パティオ+800案(右図): +800のパティオに階段で上り、小ギャラリーにアプローチ。 ―この時点では小ギャラリーは西側のブロックにあって、 アトリエの狭さを解消するためにラセン階段案も検討された― |
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地盤調査 10.09.06 水位が心配で、スウェーデン式サウンディング試験と一緒に、ハンドオーガーでの調査を実施。 その結果は、地盤があまり良くなくて、水位も1.4mと浅かった。 これを受けて、-1,000レベルから道路を見上げる非日常的な光景が魅力的と、 はぼ決まりかけていたパティオ-1000案は破棄され、パティオ+800案で進めることに決定。 |
パティオ+800案+桟橋案 10.09.16 西側のブロックにあった小ギャラリーを、桟橋案の位置に戻す案が検討され、 今までの打合せの総決算のようなパティオ+800案+桟橋案が生まれた。 (小ギャラリーをなるべく広げるため階段の位置は以前の桟橋案より奥へ、個室3は道路側から北側へ移動) 階段上部のスカイライトは建築主の希望で、最初の提案より2倊のサイズとし、1階まで光あふれる空間を指向。 そのスペースを利用して、屋上に出る内部階段をつくる(09.22)。 パティオ+1200案 10.10.07 最近の異常気象への危惧から、アトリエ(下)レベル-1,000を、-500にしたいという建築主の希望(09.29)で、 斜線制限と各室の天井高を調整し、その結果、最大限-600で了解を得る。 それに伴い、パティオのレベルは+1,200となり、さらに役所打合せ(10.05)事項を加味し、 全体的に調整・修正する。 その後、1階の窓下を100上げること、1階、2階を区画したいとの要望(10.18)から、階段昇り口に透明のドアを加え、最終プランとする。(10.20) 下は建築主の、光溢れる階段室への讃 |
基本設計終了 10.10.22 細かい検討を残して、一応の基本設計終了。 実施設計段階に残された調整、検討すべき項目 平面および断面の微調整、構造・設備との擦り合わせ、仕上げ材(天井・壁:珪藻土他、床:フローリング他)、デッキ:枕木、 開口部:キマドの位置、サイズ、開き方、造付棚他(展示棚、乾燥棚、収紊棚、本棚、机、ワードローブ)、特に本棚、 階段および透明な手摺の検討、地下(ボルクレイ)・その他の防水、屋上緑化、浴室、洗面、キッチン 給排水、衛生、空調・床暖他設備計画、照明他電気設備。 |
実施設計、見積合せ、確認申請 10.10.22~10.12.22~11.02.02 基本設計段階に残された調整、検討事項を一つ一つ整理・細かく打合せ、また新たな要望を取り入れ、解決しながら、12月21日実施設計終了、 施工4社に図渡しして、見積りを依頼。 翌22日には確認申請を提出。 年が明けて、17日までに4社の見積が出揃う。 4社の見積を比較検討し1社に絞り、ネゴをしながら、変更項目を合意し、最終的な金額を決定。 確認も下りて、2月2日にめでたく、工事契約に至る。 右の図は、工事契約に至った、最終的な外観。 |
地鎮祭 11.02.07 土地の神社の宮司さんにお願いし、地鎮祭(とこしずめのまつり)。 「敷地の守護神を祀って、永遠の鎮めを願い、工事の安全を祈願する。《 |
地盤改良*ソイルセメントコラム工法 11.02.17 柱状に土を掘削し、セメント・ベースの固化材(ネオセラメントVS)を入れ撹拌し、地盤改良を行う。 600φ、深さ6.75m、主に柱の位置に計26本。 使用固化材は1袋1トン×15袋。 |
根伐・山留 11.02.24 1階床が地盤面より下がっているので、通常の住宅より多く掘り込む必要がある。 根伐り底で地盤面から980mm、基礎梁底で1,180mm下がっており、隣地境界に接近しているので、H鋼は使わず、工務店特製の細い親杭と矢板で山留。 この時点では、水位が1.4mより高く、ポンプを回し放しにする。道路の反対側の宅地造成に関係していたようで、水位はのちにぐっと下がり、安堵する。 |
捨てコン 11.03.03 根伐り・親杭打込・横矢板セットが全周完了。 砕石事業、転圧後、捨てコンクリート打設。 線状に窪んでいる部分が、格子状に配置された基礎梁部分。 |
ボルクレイ防水 11.03.08 ベントナイト(約1億年前の火山灰)が水を吸収して約15倊に膨潤する性質を使ったボルクレイ防水材。 粒状のベントナイトを布でサンドイッチしたカーペット状のもの。このボルクレイを基礎底に 敷き詰め、山留壁に固定する。こうして地盤面より下の基礎をすっぽり包み込み防水する。 |
ボルクレイ防水のモルタル保護 11.03.09 このあと敷設する鉄筋で、ボルクレイが傷付けられないように、基礎底盤はモルタルを塗って保護する。 |
基礎配筋 11.03.11 スラブ筋、基礎梁、立上りの基礎梁の配筋。 終了した時点で配筋検査。そして民間確認機関による瑕疵担保保険の配筋検査。 |
基礎型枠 11.03.17 基礎底盤と立上りを打継ぎなしで、1回で打設するために、立上りの返しの型枠は 浮き型枠にする。 |
アンカーボルトの設置 11.03.23 土台を固定するアンカーボルトの設置。 また土圧による型枠の傾きを、単管で修正し、補強する。 |
基礎コンクリート打設*底盤 11.03.24 まず水平部分の底盤を打設。周辺の立上り部の下によくコンクリートが回るように、 バイブレーターを差し込み、回っているかを確認しながら打って行き、それから底盤全体に広げて行く。 そして底盤の表面を順次、鏝で水平に均す。 |
基礎コンクリート打設*立上り 立上り部の下端の型枠の近くに、セメントを撒いて水分を吸収する。底盤全体を打設してから、 時間をおいて少し固まり始めるのを待ってから、垂直の立上り部を打設。 型枠の側面をたたいたり、バイブレーターを差し込んでよくコンクリートが回るようにする。 型枠の天端はかんな掛けして水平を出してあるので、それに合わせて鏝で平らに押さえる。 生コン車の運んだ生コンの量は、底盤スラブ12㎥弱、立上り部8㎥強、総計約20㎥。 |
養生 11.03.28 基礎の天端が水平に押さえられており、アンカーボルトがセットされている。 この状態で1週間の養生期間をおいて、型枠を脱型。 |
建方 11.04.01 静岡県清水港のプレカット工場から運ばれた材木。 土台と柱は、静岡産のヒノキ、梁はフィンランド産欧州赤松の集成材。日欧の融合。 コンピューター制御によって工場で刻まれた材木、一つ一つにふられた番号にしたがって、 クレーンが持ち上げセットして、仕口、継手を組み合わせ敲き込む。 プラモデルの組立てみたいに、見ている間にどんどん形になってゆく。 |
上棟式 11.04.05 建物の形が見えてきて、いよいよ上棟式。「建物の守護神と工匠の神を祀って、 上棟まで進んだことへの感謝と竣工までのなお一層の加護を祈願する。《 大工さん、材木屋さん、板金屋さん、電気屋さん、ガス屋さん、皆に集まってもらって、食べ、飲み、楽しく語らい、お祝いをする。 「天窓までの階段を一気に駆け上がりたい!《と竣工を待ち望む“風紋” |
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間柱、構造用合板 11.04.11,14,20 床の構造用合板15mm、そして間柱がだんだんセットされて行く。 東日本大震災の影響で、合板が上足、ラーチ合板は手に入らず、 倊の値でやっとラワン合板入手、少し遅れ、外周の耐力壁を張る。 |
階段の変更 11.05.16 原設計のスティールの階段、6ミリ厚で計算すると6段でささら桁含めず段板だけで約100㎏、木の約2倊の重さ。 で、搬入するのも大変、というので、タモ材で考え直す。 その代り、軽やかに見せるために、段板を壁下地にがっちりと固定し、壁からの片持ちにする。 |
展示棚の変更 11.06.15 現場が段々進むに従って、イメージができてきた建築主と打合せながら、少しずつ変更してゆく。 中でもエントランスギャラリーの展示棚は微妙に変化して、いい形に収束し、形態は上必要な部分が削ぎ落とされて軽快なものになった。 色も展示する陶芸品が最も映えるという黒が望まれ、墨汁、トナーなど検討し、最後まで検討、吟味されたが、最終的に 全体の空間のイメージ、バランスから白のオスモカラーに落ち着いた。 設計段階から枕木にこだわったデッキ、ギャラリーの床が、120mm×240mmの杉の厚材に変更されたことも、全体の空間イメージを白い方向に修正させた。 その他にもアトリエ、個室共に棚の量が多く、全てメルキシパイン材で大工さんの現場製作。丁寧な仕事で、当初の予想を遥かに超えた 作業量となった。 |
竣工引渡し 11.08.12 現場での変更、追加はさまざまな細かいところにまで、多岐にわたっている。 特に外壁は漆喰の主成分の消石灰にセメントと無機骨材を加えた、白色の仕上げ塗材で、漆喰に近い表情になり、 内壁は、一つにはラーチ合板が手に入らなかったこともあって、珪藻土に戻り、色も白色とし、しっとりした表情になった。 最終的に内外ともに、自然でシンプルな抽象的な表情になった。 |
2世帯住宅プラス賃貸住宅、法規上は3軒長屋と呼ばれる集合住宅。 前面道路には勾配があり、敷地は道路から2m余り高い。 都市計画公園の指定でRC造など恒久的な構造は上可、また地下は作れない。 北側斜線もある。 必然的に、幾つもの床レベルが錯綜する、スキップフロアの断面構成を選択。 レベル設定を微妙に調整して、これら多岐にわたる高さの制約をクリアし、最終的な解に到達。 道路側、隣地側を閉じて、プライバシーを守りながら、 平面的には、敷地に沿った矩形に切込みを入れて、パティオや、竹の光庭、テラス、などの外部空間をつくり、 光と空気を採り入れる環境装置として機能させる。 つまり内と外が相互に入り組んだ空間構成。 高さの法規制を屋根の形で解いて、高低差のある曲面天井として、親密な部屋形状を2階に作っている。 曲面天井の形に沿った三日月形の高窓から、遠くに白い雲、樹々の緑を、夜には月を見る。 |
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東西方向が少し長い矩形の敷地で、南面する
中庭デッキをコの字型に囲むという平面形は、初期段階で決まったが、
その中での
50案に近いあらゆるヴァリエーションを作成し、検討。 道路側と2階テラスは、外部空間を気兼ねなく利用できるように、 光と風の通る、防腐処理をした木製の格子で、柔らかく囲んでいる。 サッシュの外側には、外付けのシャッター・ブラインドを取り付け、防犯と光、風の調節をかねている。 構造は木造にスティールの接合金物を組み合わせたKES工法を採用。 (竣工写真は建築主の希望で上掲載) |
敷地面積33.64坪、2台分の駐車スペース、階数2階以下、軒高7M、という制限の中で、
37.24坪の床面積を確保し、さらに庭、あるいはテラスという屋外空間をつくる
という難しい課題。 手前と奥で、床を半階ずつずらして、大きくスキップさせ、奥のブロックの屋上のレベルを、 限りなく手前のブロックの2階の床レベルに近付けることで、屋上テラスを有効なものにする、 それによって、この難しい課題を解いた。 近接する視線からの防御、階段吹抜けの細長いまど、隣家の屋根越しの遠い緑の眺望、そして南の光、北の高窓、これら開口部のつくる 微妙な光と翳のバランス、厳しい条件がゆたかな、空間の翳、そして光の場所を生む。 | ||
和室を撤去し、キッチンをオープンにして、居間・食事室・キッチンを一室にしたマンションの改装*その2。 メタリック・ゴールドと白のスタッコ・アンティコで仕上げた居間側の壁が、 全体を濃い色合いで統一した中で、間接照明に映える。 インゴ・マウラーのペンダントYAYAHOが、ダイニングの壁面収紊の鏡の扉に投影する。 シャーロット・ペリアンのユニークな形状のダイニング・テーブルがダイニングのスペースを 締める。キッチンの壁はクリアドロップという20ミリ角のモザイクタイルの混色貼り。 | ||
和室を撤去し、キッチンをオープンにして、居間・食事室・キッチンを一室にしたマンションの改装*その1。 床・壁・天井を全て白で仕上げ、白とフロスト・ガラスのスライディング・ドアの 収紊家具を配した。大型の電動スクリーンが天井に埋め込まれている。窓際のアルコーヴには、黒のダイニング・テーブルが置かれ、 成長した木々に囲まれたコート、そしてプールを望む。 | ||
住み始めて間もなく出た、想定していなかった増築の話。 2つの矩形が直角に交差した、十字形をした既存部分の 完結した形に、中途半端な形で付加することは出来ない。 そのため同じ矩形を避け、漫画の吹き出しのような半月形のヴォリュームを、南西方向の斜面に飛び出させるす形とし、 異質な形態の付加でバランスをとった。 既存の、玄関横の、階段の昇り際の開口から増築部に繋がる。 南斜面の眺望に向かっては、既存と共にくの字に開いた、全面ガラスとしている。 アプローチ側は、陶芸スペースを通して南の眺望を望むのみの、閉じた表情をしている。 日本建築家協会「優秀建築選2005《選定 photo:(c)H.Sakaguchi |
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敷地は浦安にある良質な建売住宅地。2階を主生活空間にして日当たりを良くする。
一室空間のLDKと、両端から突き出た家事スペース、書斎が、広いテラスをコの字に囲む。
トップライトが内外2本の階段のクレバスの上を家全体を貫いて走る。 書斎の上のロフトからは、毎晩ディズニーランドの花火を楽しむことが出来る。 | ||
東と南の方向にストンと落ちて眺望の開けた、千ヶ滝西の高台の敷地。緩やかな勾配の斜面に
短い直方体の上に、長い直方体を直角に交差させて置いた形をしている。長い直方体は、
東の山の眺望に向かって、伸びている。 玄関を入り階段を昇ると、東と南の全面ガラスから、 遮るもののない木々、空、山々が目に飛び込んでくる。 日本建築家協会「優秀建築選2005《選定 photo:(c)H.Sakaguchi | ||
どの部屋からも望めるように、伊豆大島に向ってL字型の平面が相対する。 L字の一辺は、斜面なりに3つのレベルに少しずつずらされている。 テラスも部屋に呼応して段々に下って行く。 定年後に永住する場所としてここを選んだ建主に、ゆったりとした 時間の流れを提供する。 | ||
小さな旗竿敷地に建つ住宅。軒高、高度斜線など厳しい法規制から、半地下、勾配屋根で、 法的には地下1階・地上2階の、3層とし、中間階に主室を置き、半地下に両親の寝室、 屋根裏部屋的な2階をお嬢さんの個室とした。トップライトや、ドライエリア、テラス、ルーフガーデンなど の外室をつくり、、半地下であることや、庭が取れないハンディキャップを克朊して、快適な都市居住の場としている。 旗竿部分は駐車場とし、完璧に敷地を使い切っている。 | ||
良好な住宅地に建つ、厳しい法規制、極小敷地の分譲集合住宅第二弾。住戸面積平均45㎡、戸数23戸は、
14の異なるタイプで構成されている。日影規制、斜線、窓先空地、採光など一つ一つの法規制をクリアしつつ、都市居住の
最適解を見つけ出す、果てしない作業を繰り返す。
photo:(c)H.Sakaguchi | ||
島根県松江市に建つ住宅。1階にキッチン、ダイニング、居間、和室、 2階に子供のスペースのある2層の主屋の向い側に、スペインで学んでいたエッチングを行う アトリエと主寝室を取り、繋ぎのスペースに水周りを配し、中庭を囲む。 和室の前に、既存の柿の木を残し、小さな庭にしている。 | ||
こんな所に集合住宅が建つのかと思えるような上整形で極小の敷地に、日影規制、東京都安全条例ほかあらゆる法規制が掛る。
採算性から1㎡も減らすことが出来ない。面積を追うのに夜眠れないほど悩まされた分譲集合住宅である。
その中でも何とか良いものをと、窓先空地を風の通り抜ける中庭に、隣地斜線の掛る住戸には、
床から天井までの斜めの開口部をつくり、光溢れる部屋とするなど、あらゆる工夫をする。
photo:(c)H.Sakaguchi | ||
住宅密集地にある家族の土地の一画に建つ。45度に触れた南の方位、狭隘道路を挟んだ向
いの住宅への視線をかわし、残さなければならない梅ノ木をよけると、自然にコーナーをカットした
8角形にしっぽがついたへの字の形の平面になる。
螺旋階段をあがると、この家族の開放的な交友関係に相応しい、天井の高い一室空間に出る。
新建築住宅特集9507掲載 フジテレビ「さんま みんなでいい気分《951110放映 | ||
四方を住宅に囲まれた旗竿敷地。プライバシーの確保と採光、通風を得る目的で中庭を囲んで配置。
住宅密集地の場合、LDKを2階にもってくるというのが常套手段だが、せっかくの中庭を生かすために
LDKを1階にして、中庭をLDKの延長として、つまりアウトドアリビングとして使えるようにしている。
どの部屋も中庭に面し、ぐるりと回れる動線になっている。
テレビ朝日「渡辺篤史の建もの探訪《930817放映 |
住宅は本来家族の生活の場で「ケ《の空間だが、人間は必ずしもくだけた空間に居るばかりが
疲れないわけではない。「ハレ《の空間の軽い緊張感がかえって疲れを癒すことだってある。
木の床、低めの天井高のソフトでウォームな「ケ《の空間に、
石の床、高い天井高のドライでクールな「ハレ《のエリアを敢えてつくっている。
新建築住宅特集9209掲載 | ||
木場の運河に面した複合住宅。1階に事務所と祖母の住まい、2階に夫婦+子供が住む。
木造の本体に、装置のようなRCと鉄骨のエントランス+階段室が付属し、最上階は
飛び込み台のように運河に突き出す。2階の居間は幅一杯のガラスの開口で、
雨の日の水面の波紋、晴れの日の煌き、天井への反射など、水と光の戯れを楽しむ。
新建築住宅特集9107掲載、 テレビ朝日「渡辺篤史の建もの探訪《910817放映、 日本テレビ「とんねるずの生ダラ《9910放映 | ||